今夜ちょっと聴きたいプレイリスト
音楽クリエイター、ヒャダインが毎月テーマに決めて選曲&解説。
セットリストによるマジックで新たな魅力を発見、「好き」が広がる。
今日の羽休めに。明日の話題に。そんなプレイリストをご紹介。
「最強のふたり。いつか教科書に載せたい作詞作曲チーム」
今回のテーマが作詞家作曲家コンビです。昔は作詞家、作曲家ていうのがぱっきり分かれていた時代があったんですねー。今はアーティスト本人が作詞作曲したり、私みたいに全部一人でやっちゃう作家みたいなものも普通になりましたが。しかし、この作曲家にこの作詞家、という阿吽の呼吸のコンビってのがいるんですね。いつか教科書にのせたいですねえ。ちょっと懐メロが増えますがいってみましょう。
【解説】
1. 瞳はダイアモンド/松田聖子
こちら松本隆/呉田軽穂コンビ。呉田軽穂は松任谷由実さんの別名ですね。ユーミンは当然作詞も評価が高い音楽家なのですがそんなユーミンがメロディだけに集中して、松本隆さんの美しい歌詞が乗る化学反応!映画色て!
2. 津軽海峡・冬景色/石川さゆり
阿久悠/三木たかしコンビ。多作な阿久悠先生が一番タッグを組んだのが三木たかし先生なんですね。三木たかしさんの情念のメロディに呼応するかのように強度の高い歌詞をぶつける阿久悠さん。空中戦やな。
3. ガラスのPalm Tree/杉山清貴&オメガトライブ
康珍化/林哲司コンビ。まあおしゃれおしゃれ。林哲司さんの極度に都会的でスタイリッシュなサウンドにサーフィンできる歌詞は限られているのですが、康珍化さんの宝石のような言葉が踊る踊る。月が銀の弓をひきしぼる、て。
4. Get Wild/TM Network
小室みつ子/小室哲哉コンビなのですが、小室みつ子さん、特に小室哲哉さんの親族とかいうわけじゃないんですね。たまたま。TKのデジタルサウンドに体温が乗りまくったみつ子さんの歌詞がいいバランスなんですよね。
5. なんてったってアイドル/小泉今日子
秋元康/筒美京平コンビ。どちらもレジェンドですしどちらも色んな作家とコラボしている方々ですがこのタッグは最強。筒美京平さんのPOP満載のメロディに当時若手だった秋元さんの斬新で奇天烈な歌詞が乗りPOP世界遺産。
6. 瞳がほほえむから/今井美樹
岩里祐穂/上田知華の女性コンビ。今井美樹さんのシルキーボイスが紡ぎ出す包容力満載の世界観を作るのがこの二人。上田さんのゆったりとしつつ力強いメロディに母性あふれる岩里さんの歌詞があうあう。号泣ですわ。
7. プレイバックpart2/山口百恵
阿木燿子/宇崎竜童の夫婦コンビ。宇崎竜童さんの強烈かつ美しいメロディラインも鮮烈ですが、なにより阿木燿子さんがぶっ飛びすぎ!なんでこんな歌詞を思いつくのだろうという天才同士の制作チーム。
8. Perfect-area Complete!/麻生夏子
この流れで出すのは恐縮ですが、畑亜貴/前山田健一コンビはとてもいいのですよ。私のつまりにつまったメロディの音の粒、ひとつひとつに生命力が詰まった言葉を落としてくれる畑亜貴さんの素晴らしさ、そしてとんちきさ!